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地域の人を動かせるのは地域の人

京都市山科区コミュニティソーシャルワーカー中川美由紀さんが目指すもの

(社会福祉法人緑寿会 京都市日ノ岡地域包括支援センター)

 

私の所属は緑寿会ですが、法人が受託運営する「京都市日ノ岡地域包括支援センター」に勤務し、地域支援の活動をしています。地域の方とつながっていくとき、私が心掛けている工夫はいくつかあるのですが、「地域住民の意向、気持ち」、これが何より大切であると感じています。

 

今まで多くの試行錯誤がありました。社会福祉法人の一員として、地域へ貢献をしたいな、という思いがあって、当センターがいろいろと提案した時がありました。

例えば、地域に古くからあった銭湯が残っていて、そこの2階が空いていましたから、そこを借りて多目的スペースとしたり、圏域の中心地にあった民家を地域の居場所とし、事業を開始したことがありました。地域のみなさんが自然に集い、他愛もない話をして、何となく知り合いになり、お互いに見守り合いができるようなことをイメージし、大きな夢だけを膨らませていましたが、たくさんの方が集まることはありませんでした。

 

地域役員のみなさまと話すと、

『家から歩いて、行けるようなところに人が集まるようなところがあったらええなぁ~』、

また、

『元気なご高齢者の見守りをその居場所でできると、いいな~』など、意見が出てきました。

加えて、民生委員OBの方々からは、

『私、あそこの公会堂で何かしたいと思ってるんやけどなぁ』とか、

『近所で居場所ができたら、見守りをしないといけない方をそこへ誘う。そして体操して元気な人を増やしたいんよね』

という言葉も出てきました。そして、その方が自ら場所を探し、人を集め、実施してくださるようになりました。

 

そのように始まる「地域の居場所」は、とてもたくさんの人が集まるようになりました。毎回、30人を超えて集まる居場所もあります。

やはり地域の人を動かせるのは地域の人なんだと痛感しました。

 

居場所では、私がみなさんへ周知したいこと(熱中症予防のことや、包括センターの行事のこと等)を話す機会もいただいています。時折、敬老の日付近に『楽しませてくれるボランティアを探して』等の依頼を受けることはありますので、その時は私のネットワークで探したりします。

 

地域住民のみなさんから相談があれば必ず対応することと、集いの場へは5分でも良いので様子を見に行きます。そして、年2回ボランティア交流会をして、お食事をしながら、しっかりと地域住民(ボランティア)の話を聞く時間を設けています。地域住民のみなさんからは、『(自分たちが)もう少し年をとった時のため、楽しく通える場所を作っただけやで』と仰ってくださいますが、なかなかできることではありません。地域住民のみなさまが本来持つ力には感服します。

私の役割は、このような志を後方支援すること、そしてそれを続けていくこと。地域の居場所へ行くとボランティアの方が『何飲む?!』と声を掛けてくださり、『お菓子持って帰り』とおやつを持たせてくださり、まるで娘のように可愛がってもらっています。きっと、私の方が地域のみなさんにいっぱい元気をもらって支えてもらっているのだと思います。

 

素敵な地域ボランティアの方々に恵まれた・・・ということが、居場所づくりが続いている秘訣なのだと思います。

 誰でも参加できる「公園体操」

地域包括支援センターとして私が担うのは、助成金の確保、申請などの書類作成~手続き、会場の賃料交渉、小口支払い管理、お怪我など突発的な事柄の保険等対応程度です。

他に心掛けていることと言えば、中心となってくれるボランティアさんに必ず何でも相談すること、ボランティア交流会をして、みなさんの意見を聴くこと、居場所内で実施すること(手作業等)のネタ切れをした時は必ず相談にのること、そして、地域を回っている際にボランティアさんにお出会いしたら、いつもありがとうございます!と感謝の気持ちを伝えています。なかなか出来ないことを続けて実施してくださっていることを一番近くで見ている私が、みなさんの努力を労わないと・・・と思っています。

 

この事業が続く最大の秘訣、それは地域住民、ボランティアのみなさまと一緒に楽しむこと。このことが一番大切かもしれません。

 

京都市日ノ岡地域包括支援センター

主任介護支援専門員 中川美由紀